では、具体的に『貯湯式』と『瞬間式』それぞれの良いところと、ちょっと注意が必要なところを見ていきましょう。
まずは「貯湯式」からです。
貯湯式ウォシュレットはこんな方に嬉しい!
まずは貯湯式ウォシュレットのメリットから解説します。
なんといっても、初期費用が安い!
これが最大の魅力です。構造がシンプルな分、本体価格がグッと低く抑えられています。
1万円台後半から選べるモデルも多く、「とにかく安くウォシュレットを導入したい!」という方には一番の候補になります。
すぐに温かいお湯が出る安心感
常に保温しているので、ボタンを押してからお湯が出るまでのタイムラグがほぼありません。「使い始めにちょっと冷たい水が出るのがイヤー!」という方におすすめです。
ご家庭の電気容量をあまり気にしなくてOK
貯湯式のウォシュレットは、保温に使う電力がそれなりにかかりますが、瞬間的に大きな電気は使いません。築年数が経っているお住まいや、電気の契約アンペア(容量)が小さいご家庭でも設置しやすいのは、大きなメリットです。
貯湯式ウォシュレットのこんなところには注意!
そんな貯湯式ウォシュレットにも、デメリットがないわけではありません。
年間の電気代(ランニングコスト)は高め
「電気ポット」のイメージ通り、お湯を使っていなくても、タンクのお湯を一定の温度に保つために24時間電気を消費することになります。いわゆる「待機電力」というやつですね。
「湯切れ」することがある
タンクに溜められるお湯の量には限りがあります。ご家族が朝の忙しい時間帯に連続で使ったり、長めに洗浄を使ったりすると、タンクのお湯がなくなり、急に冷たい水に変わってしまうことがあります。これは結構ビックリします…。
本体に厚みがあり、少し圧迫感があるかも
お湯を溜めるタンクを内蔵している分、どうしても本体(特に便座の後方部分)に厚みや奥行きが出ます。コンパクトなトイレ空間だと、少し圧迫感を感じるかもしれません。
(少し専門的ですが)衛生面を気にする声も
タンク内で常にお湯を保温していると、水道水に含まれる消毒用の塩素が飛んでしまいやすいと言われています。そのため、衛生面を非常に気にされる方からは、瞬間式と比べられるポイントになることがあります。
プロの一言アドバイス
ご家族が3人以上の場合、冬場の「湯切れ」は想像以上にストレスになることも…。使用人数とお湯を使う時間が重なるかが、貯湯式を選ぶかどうかの大きな分かれ道になりますよ。