マンションでのトイレリフォーム工事の制約や注意点を理解して、トラブルを回避しましょう。
管理組合への申請手続き
多くのマンションでは、専有部分の工事であっても管理組合への事前申請が必要です。
特に床や壁に関わる工事、配管に影響する工事の場合は必須です。工事の内容によっては、共用部分への影響を考慮した申請が求められることもあります。
申請には工事計画書や図面の提出が求められることが多く、承認までには1週間から2週間程度かかることもあります。私たち多摩住設では、これらの申請手続きも代行していますので、お客様にお手間をかけることはありません。
管理組合によっては、工事時間の制限や使用できる搬入経路の指定、近隣への事前通知の義務などが規定されている場合もあります。これらの規則を事前に確認し、適切に対応しましょう。
排水方式の違いを理解しよう
マンションのトイレには「床排水」と「壁排水」の2つの排水方式があります。この違いによって、選べる便器の種類が大きく変わるため、どちらになるのかを事前に確認する必要があります。
床排水の場合は、排水管が床下を通っているため、戸建てと同様の便器を選択できます。一方、壁排水の場合は排水管が壁の中を通っているため、専用の便器を選ぶ必要があります。
特に古いマンションでは壁排水が多く、機種選択が制限されるかもしれないことを理解しておきましょう。
排水芯の位置(便器の中心から排水管までの距離)も重要なポイントです。
現在の位置と新しい便器の排水芯が合わない場合は、リフォーム用の調整可能な便器を選ぶことで対応できます。この調整により、大規模な配管工事を避けることができます。
水圧問題への対策
マンションの上階や給水設備が古い物件では、水圧不足が問題になることがあります。
特にタンクレストイレは一定の水圧が必要なため、事前の確認が重要です。水圧が0.05MPa未満の場合、タンクレストイレの使用は難しくなります。
水圧が不足している場合は、増圧ポンプ付きのタンクレストイレか、従来のタンク付きトイレにする必要があります。
どちらがよいかわからない場合は、私たちが現地調査の際に水圧を測定し、お客様のご希望と合わせて最適な選択をご提案します。
近年は水圧が多少低くても設置可能な機種があります。現地調査で正確な水圧を測定することで、最適な機種を選定できます。
工事中の近隣配慮
工事開始の1週間前には、上下左右の住戸に工事のお知らせをお渡しするのがマナーです。工事内容、期間、連絡先を明記した文書をお渡しし、ご理解をいただきます。
作業時間は平日の9時から17時に限定されることが多く、土日祝日の工事は禁止というマンションもあります。また、搬入時にはエレベーターや共用廊下を養生し、汚れや傷がつかないよう細心の注意を払います。
工事中の騒音についても、解体作業や配管工事では避けられないため、事前の説明と作業時間の厳守が重要です。作業終了後は共用部分の清掃も忘れずに行い、近隣の方々に気持ちよく過ごしていただけるよう配慮します。