事前の確認を怠ると思わぬトラブルの原因になりかねません。
便器の形とサイズをチェック
まず確認していただきたいのが、現在お使いの便器の形状です。便器には大きく分けて「レギュラーサイズ」(前後約44cm)と「エロンゲートサイズ」(前後約47cm)の2種類があります。
レギュラーサイズは、昔から日本で使われてきた丸みを帯びた形の便器です。コンパクトで場所を取らないため、狭いトイレ空間でも設置しやすく、マンションやアパートなどでよく見かけます。一方、エロンゲートサイズは前方に長い楕円形で、座った時の安定感や快適性を重視した設計です。エロンゲートサイズは欧米で主流だった形状を日本に取り入れたもので、「座り心地がよい」「ゆったり使える」という理由で選ばれる方が増えています。
自宅の便器がどちらかわからなかったら、便座を上げて、便器の一番前から一番後ろまでをメジャーで測ってみてください。44cm前後ならレギュラー、47cm前後ならエロンゲートです。
ただ、最近は「兼用タイプ」と呼ばれる、どちらの便器にも対応できるウォシュレットが主流になっています。形状に自信がない方は、こちらを選んでおけば間違いありません。測定が面倒な方や、「微妙なサイズで判断に迷う」という場合も、兼用タイプなら安心です。
昔の便器の中には、現在とは規格が異なる特殊な形状のものもあります。迷った時は、お気軽に弊社にご相談ください。
電源環境と工事の必要性
ウォシュレットは電化製品なので、電源が必要です。トイレにコンセントがない場合、電気工事で新設する必要があります(費用は2万円程度)。ただし、電源不要の貯湯式タイプという選択肢もあります。
最新の多機能なウォシュレットを希望する場合は、やはり電源があった方が選択肢が広がります。弊社ではコンセント設置を含めた総合的なプランをご提案できます。「コンセントがないから諦めよう」と思わず、まずはご相談いただければと思います。
給水まわりの状況確認
温水を作るために、ウォシュレットには給水が必要です。一般的には、トイレタンクへの給水管から分岐して給水管に接続します。この際、止水栓の位置や種類、給水管周辺にスペースがあるかということが重要なポイントになります。
築年数が古いお住まいでは、現在の規格と合わない配管を使っている場合があります。その場合は配管工事も必要になり、通常より時間と費用がかかることになります。
分岐金具という部品も、止水栓の形状に合わせて選ぶ必要があります。弊社では様々な規格の部品を常備しているので、どんな環境でも対応できる体制を整えています。
賃貸住宅での特別な注意点
賃貸にお住まいの方は、必ず管理会社や大家さんに事前確認を取ってください。無断で交換して、退去時にトラブルになるケースは決して珍しくありません。
特に問題になりやすいのが、リモコンを壁に取り付けるための穴あけです。また、コンセント工事も壁に穴を開けることになりますが、弊社では、賃貸向けの「穴を開けない取り付け方法」もご提案できます。
退去時の原状回復に備えて、交換前の製品は保管しておく必要があります。意外と場所を取るものなので、保管場所の確保も事前に考えておきましょう。
プロの一言アドバイス
「たぶん大丈夫だろう」という曖昧な判断をすると、後々のトラブルの元になります。
私たちは現地調査を無料で行い、必要な工事の有無を含めて正確な見積もりをお出ししています。
賃貸の方は管理会社への確認も忘れずに。小さな確認の手間を惜しんで、大きなトラブルに発展するのは避けましょう。